時は師走に入った12月4日の昼前。10日ぶりに近所の池に顔を出しました。
この日の最高気温は14度で快晴、ほぼ無風。屋外にいると太陽が眩しく頬を焦がす一方で、足元や首筋がじんわりと冷気に包まれる冬の陽気の一日でした。
真冬はまだ先ですが、アラ古希にもなると寒さには敏感になってしまいます。
直射日光を浴びて熱を帯びる木製のベンチや木を模したコンクリート製の柵には、暖を求めた虫たちが次々と顔を出しました。
まず発見したのが先週に続いて赤とんぼ。2匹はいました。手で捕まえようとすると寸前でピューンと飛んで逃げてしまいますが、また近くに止まります。夏の頃のスピードはありません。
柵を繋ぐポールのてっぺんでキャッチできました。
「横から見た胸の模様に特徴がある」というネット情報を思い出し、色々な角度から近接撮影を試みました。右手でトンボをホールドし、左手一本でiPhoneを操作。なかなかやるでしょう、とハナタカです(W)
家で調べると、最もポピュラーなアキアカネで♂(オス)と判明しました。
日の当たる公園のベンチでは、ルリタテハが翅を休めてました。
撮れたのはこれだけ。この直後に飛んでいってしまいました。
ルリタテハはゆっくり翅を広げたり畳んだりしていました。おかげで翅の表と裏の色や模様が全く異なるのがよく分かりました。
表は命名通りの鮮やかな瑠璃(るり)色の帯が入ってますが、裏はこげ茶色を基調として細かい模様の入る迷彩(保護色)になっています。翅を閉じて枝や枯葉に溶け込んで冬を越すらしい。タテハチョウ恐るべしでした。
ナミテントウムシもやってきました。温まったベンチでモゾモゾと動いていました。
最後はハエ。黒色で大型、幼少の頃は便所バエと呼んでいたやつです。これは関西ローカルの呼び名かも。柵に止まっていたのは10秒かそこらで、遠めのショットのみ。近づくと逃げられてしまいました。さすがに素早い。
池にはロシアから渡ってくるというキンクロハジロが、いつの間にか水鳥全体の過半数を占めています。♂が2羽とバードウォッチャーがいうハシビロガモのペアもやってきて住み着いたような。どちらも夏にはいない水鳥です。
一方で虫はほとんど消えてしまい、夜のコオロギの鳴き声も聞こえなくなりました。
冬は間近です。